さようなら、ハックナイン

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今日も一日雨。このところ雨降りが多く、仕事がはかどりません。

昨日のことですが、品種更新のため「ハックナイン」を伐木。数年前より規模縮小していたのですが、今年で完全になくなりました。園地の生産力低下が著しく低下しているので、遅かれ早かれ更新の対象になるのですが、昨年の台風による塩害で全く売り物にならなかったことが引き金になりました。北海道期待の品種だったのですが・・・。写真は99年10月、在りし日の姿です。

ハックナインは大玉で適度の酸味があり、そして本当にジューシーで、上手く作れば美味しいリンゴです。しかし酸味が抜けにくい、着色しにくい、内部褐変、芯かびの多発、低い秀品率等、生産者にとってはそれ以上に欠点の多いリンゴでもあります。根強いファンもいるので、何とか残そうと考えていたのですが、今の樹の状態では限界です。いくつかの欠点は技術でクリア出来ると思いますが、他にも有望な品種はありますので、今からまた植える気にはなれません。これでハックナインとはお別れになると思います。私の知る限りでは、この品種を新たに植えたという話は聞いたことがありませんので、近いうちに”幻の品種”になるかもしれません。

リンゴ園

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